AIに相談しながら改善している株式投資ツールに、エリオット波動の買いタイミング判定を追加しました。
エリオット波動そのものは、今回初めて知ったものではありません。
以前、YouTubeでエリオット波動を前面に出している発信を見て興味を持ち、本も1冊読んで勉強しました。
当時は今のようにAIコーディングへ頼れる環境ではなく、FX向けに自分で判定ロジックを作っていました。
そのロジックは、市場データに対して実際に波を判定できるところまでは進んでいました。ただ、それが本当に有効なのか、過去データでどうだったのか、自分の投資ルールとして運用できるのか。そこまで検証できず、最終的には使わないまま眠らせていました。
今回は、昔検証まで進められなかったFX向けのエリオット波動判定を、株式投資ツールの参考シグナルとして再利用した記録です。
- 昔作ったFX向けエリオット波動ロジックを、株式投資ツール側の参考材料として見直した
- 2波後の3波狙いと、4波後の5波狙いを候補として見られるようにした
- カップウィズハンドルとは混ぜず、最終判断は自分で行う前提にした
エリオット波動をAI株式投資ツールに入れたくなったきっかけ
エリオット波動に最初に興味を持ったのは、YouTubeでその考え方を強く押し出している動画を見たことがきっかけでした。値動きに波があり、その波の位置から次の動きを考える。説明だけ聞くとかなり魅力的に見えます。
特に私が気になったのは、感覚だけではなく、ルールとして設定できそうに見えたところです。ダウ理論などで感じていたように、相場の見方を一定の条件へ落とし込めるなら、ツールにも組み込みやすいかもしれない。そう感じました。
その後、エリオット波動の本も1冊読みました。読んでいるときは、1波、2波、3波と数えること自体が面白く、チャートを見る目が少し変わった感覚がありました。ただ、本を読んで分かった気になることと、実際に自分の投資で使える形にすることは別です。
エリオット波動は、後から見るときれいに数えられても、リアルタイムで見ると迷いやすいです。この波が本当に2波なのか、まだ調整の途中なのか。4波に見えているけれど、実は別の下落の始まりではないのか。そこを人間の目だけで毎回判断するのは、かなり揺れます。
だからこそ、AIで投資ツールを作る流れに入ったとき、昔いったん止まっていたエリオット波動をもう一度試したくなりました。人間の感覚で波を数えるだけではなく、一定の条件に分解して候補として出せるなら、買いタイミングを見る視点を増やせるかもしれないと思ったからです。
エリオット波動だけを見る前に、投資ツール全体で何を自動化し、何を人間側に残すのかを押さえておくと、今回の追加が候補探しの入口を増やす話だと分かりやすくなります。

昔のFX向けロジックは有効性の検証まで進められなかった
以前の私は、FX向けの別プロジェクトでエリオット波動を自分でプログラムに落とし込もうとしていました。スイングの高値と安値を見つけて、波として判定し、チャート上に線を引く。そこまでは自分のプログラミングでも試せていました。
当時はAIコーディングが今ほど身近ではなかったので、条件を考えるのも、コードへ落とすのも、うまく判定されないところを直すのも、ほとんど自分で進める必要がありました。それでも、市場データに対して実際に判定できるところまで来たときは、かなり前に進んだ気がしました。
ただ、実際にはそこから先が大事でした。線が描けることと、投資判断に使えることは違います。チャートの上に波らしきものが見えると「これは使えそうだ」と感じますが、その見え方が本当に再現性のある判断材料なのかは、別に確認しなければいけません。
投資ツールとして使うなら、波を判定できることより、その波をどの条件で買い候補にするかを決める必要があります。2波がどのくらい押し戻したら候補にするのか。4波がどこまで下げたら崩れたと見るのか。3波や5波の目標をどう扱うのか。判定できるだけでは、ここが曖昧なままでした。
さらに、バックテストもできていませんでした。見た目として波が引けることと、過去データで一定の意味があったことは違います。チャートを後から眺めて「ここで買えたらよかった」と思うのは簡単ですが、その時点で本当に同じ判断ができたかは別問題です。
ここが、当時の自分では重かった部分です。実装するだけでも時間がかかるうえに、検証の条件、対象銘柄、期間、損切り、利確まで考える必要があります。FX向けの判定ロジックとしては面白くても、有効性を確認して運用ルールとして育てるところまでは手が届きませんでした。
今回も、エリオット波動の判定を追加しただけで有効性が確認できたわけではありません。
今できたのは、候補を出すための判定軸を追加したところまでです。これが本当に使えるかは、次にバックテストや実運用メモで見ていく必要があります。
カップウィズハンドルだけでは買いタイミングが少ないと感じた
今回、エリオット波動を追加した理由は、単に昔から興味があったからだけではありません。AI株式投資ツールを使っていく中で、カップウィズハンドルだけだと買い候補が限られると感じたことも大きいです。
私の個別株投資では、まず300万円を400万円へ増やすことを初期目標にしています。その先には、600万円、1,000万円、長期的には3,000万円という大きな目標も置いています。もちろん、この数字は保証ではなく、自分が検証したいマイルストーンです。
目標があると、どうしても買いタイミングの数も気になります。候補が少なすぎると、エントリーできる場面が限られます。カップウィズハンドルだけを待っていると、相場の中で拾えるチャンスをかなり絞り込んでしまうかもしれません。
買いシグナルを増やせば、エントリー候補は増えます。買う回数が増えれば、うまくいく機会も増えるかもしれないと思いました。
カップウィズハンドルで拾えない候補を、エリオット波動なら拾えるかもしれない。
買い判断の根拠を増やしていく考え方は、テクニカル指標を追加したときにも近いものがありました。数字や表示を増やすこと自体が目的ではなく、なぜ候補に出たのかを後から見返せるようにしたいのです。

今回のエリオット波動も、最終判断を速くするためではなく、確認すべき材料を増やすための追加です。
AIにはエリオット波動を独立した買いシグナルとして実装
AIに依頼したとき、最初に決めたのは、カップウィズハンドルとエリオット波動を混ぜないことでした。どちらか一方が出たら買い、両方がそろったら買い、という自動判断にはしませんでした。
理由はシンプルで、まだ検証前だからです。カップウィズハンドルとエリオット波動のどちらが自分の運用に合うのか、どの相場で強いのか、どこでだましが増えるのかは分かっていません。そこで最初からORやANDでまとめると、あとで結果を振り返りにくくなります。
今回は、カップウィズハンドルとエリオット波動を並列に表示し、それぞれの結果を別々に見られるようにしました。片方は出ているけれど、もう片方は出ていない。両方出ている。どちらも出ていない。そういう状態を分けて見られるほうが、次の検証につなげやすいです。
AIには、まず既存の株式投資ツールの構造を調べてもらいました。カップウィズハンドルの判定ロジック、判定結果の持ち方、CLIやAPI、Web UIの表示まで確認したうえで、エリオット波動をどこに足すと自然かを整理してもらう流れです。
エリオット波動側では、2波後の3波狙いと、4波後の5波狙いを候補にしました。チャート上のスイング高値と安値を検出し、押し戻しの幅や、前の波を割り込んでいないかなどを見ます。専門用語で書くと少し重いですが、私の感覚では「どの波のあとに買い候補として見たいか」を条件化した形です。
日足を前提にし、2波後と4波後の候補を分け、カップウィズハンドルの結果とは別フィールドで返す形になっています。
- エリオット波動のシグナルは、買い確定ではなく候補として見る。
- カップウィズハンドルとのOR/AND判定は、検証前には固定しない。
- 昔できなかった有効性確認を、バックテストや実運用メモで後から見る。
実装結果
今回の実装で、株式投資ツールにエリオット波動の買いタイミング判定を追加しました。
これまでのツールでは、主にカップウィズハンドルをもとに買い候補を見ていました。今回そこに、エリオット波動の視点を追加した形です。
具体的には、2波後の3波狙いと、4波後の5波狙いを候補として確認できるようにしました。
ただ、今回できたのは「買い候補を増やす仕組みを追加した」ところまでです。エリオット波動が本当に投資判断に使えるかどうかは、まだ分かりません。次は、バックテストを実装して検証していきたいと思っています。

まとめ
この記事を書いている時点では、エリオット波動のバックテストはまだ実装していません。だから、今回の段階で言えるのは「昔作った判定ロジックを、株式投資ツールの買いシグナル候補として再利用できる形にした」までです。
エリオット波動だけで買い判断を完了させるつもりはありません。波の数え方は人によって揺れやすく、後から見ればきれいに説明できる形でも、リアルタイムでは判断に迷うことがあります。だから、ツールでは買いシグナルの一つとして扱い、出来高、地合い、損切り条件、バックテスト結果と合わせて確認する前提にしようと思います。
次にやりたいのは、カップウィズハンドル、エリオット波動のそれぞれをバックテストで試せるようにすることです。
バックテストでは、勝率や利益率だけでなく、どの条件で候補が出て、どの場面で弱かったのかを見たいです。上昇相場でだけ良く見えていないか。候補が多すぎて実際には選べない状態になっていないか。損切りを入れたときに、結果がどのくらい変わるのか。そういう弱点も確認したいです。
400万円、そして長期的な3,000万円という目標を置くなら、買い候補を増やすだけでは足りません。増えた候補の中から、どれを見送り、どれを詳しく確認し、どれなら自分のルールで入れるのかを分ける必要があります。
エリオット波動は、昔の私にとって「判定できるところまで作ったのに、検証と運用判断まで届かなかったもの」でした。しかし、AIコーディングがあることによって、昔の私が苦戦した実装が、かなり容易にできました。

