※本記事はプロモーションを含みます。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への勧誘や投資助言を目的とするものではありません。投資判断はご自身の判断と責任で行ってください。
FIREに興味を持つと、まず気になるのは「いくら必要なのか」だと思います。
3000万円で足りるのか。5000万円なのか。それとも、1億円必要なのか。調べていると、年間生活費の25倍を目安にする考え方も出てきます。
ただ、必要資産の数字だけを見ていると、FIREが遠すぎる目標に感じられたり、反対に少し楽観的に考えてしまったりします。
いきなり必要資産を決めるのではなく、先に確認したいのが自分の生活費です。
同じ5000万円でも、月15万円で暮らす人と月40万円で暮らす人では意味が違います。サイドFIREのように労働収入を一部残す場合も、資産でまかなう金額は変わります。
FIREに必要なお金は、年収より生活費で大きく変わる
FIREに必要なお金を考えるとき、年収を基準にしたくなることがあります。
年収が高ければ早くFIREできそうに見えますし、年収が低ければ難しいように感じます。
もちろん、資産を増やすうえで収入は重要です。ただ、FIREの必要資産を考えるときに、より直接関係するのは毎年いくら使うかです。
たとえば、年間生活費が240万円なら、生活費25年分は6000万円です。年間生活費が480万円なら、25年分は1億2000万円になります。
収入が高くても支出も多ければ、必要資産は大きくなります。反対に、生活費を抑えながら貯蓄に回せる割合を増やせれば、FIREまでの距離が短くなる可能性があります。
ここで言いたいのは、無理に生活費を削るべきということではありません。
FIREの数字は、自分がどのように暮らしたいのかとセットで考えないと、意味が変わってしまいます。
25倍ルールは、まず年間生活費を出してから使う
FIREでは、年間生活費の25倍を必要資産の目安にする考え方があります。
自分の生活費から必要資産を大まかに考える入口としては分かりやすい方法です。ただし、25倍という数字だけで、FIRE後の生活が安全だと判断できるわけではありません。
まずは、1か月の生活費から年間生活費を出します。
| 月の生活費 | 年間生活費 | 25倍の目安 | サイドFIREで月10万円の収入を残す場合の不足生活費 | 不足分25倍の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 180万円 | 4500万円 | 5万円/月 | 1500万円 |
| 20万円 | 240万円 | 6000万円 | 10万円/月 | 3000万円 |
| 25万円 | 300万円 | 7500万円 | 15万円/月 | 4500万円 |
| 30万円 | 360万円 | 9000万円 | 20万円/月 | 6000万円 |
| 40万円 | 480万円 | 1億2000万円 | 30万円/月 | 9000万円 |
こうして並べると、生活費の違いが必要資産に大きく影響することが分かります。
月の生活費が15万円なら、25倍の目安は4500万円です。月40万円なら、1億2000万円になります。
一方、サイドFIREとして月10万円の収入を残す前提なら、資産でまかなう必要がある生活費は少なくなります。
ただし、副業や労働による収入が同じ金額で続くとは限りません。税金、社会保険、年金、家族の支出、医療費、相場の下落、インフレなども考える必要があります。
この表は、あくまで単純計算による入口です。
4%ルールを日本の家計に置き換えるときのずれは、FIREの4%ルールを日本の家計で使う注意点でも整理しています。この記事では、まず自分の生活費から必要資産を考えるところに絞ります。
固定費・変動費・将来増える支出を分ける
生活費を出すときは、毎月の支出を一つの数字にまとめるだけでは、FIRE後の暮らしが見えにくくなります。
FIRE後もかかり続ける支出、状況に応じて調整できる支出、将来増える可能性がある支出に分けたほうが整理しやすくなります。
| 支出分類 | 例 | FIRE計算での扱い |
|---|---|---|
| 最低生活費 | 住居、食費、通信、水道光熱 | 必要資産を考える土台 |
| 通常生活費 | 外食、趣味、帰省、家族イベント | 削りすぎると生活を続けにくい |
| 将来増える支出 | 教育費、介護、医療、住宅修繕 | 生活費とは別に余白を考える |
| 一時支出 | 家電、車、引っ越し | 年間平均に直して含める |
最低生活費だけで計算すると、必要資産は小さく見えます。
しかし、実際の生活では、趣味や帰省、家族のイベント、家電の買い替え、医療費なども発生します。こうした支出を無視すると、FIRE後の暮らしが想像していたより窮屈になるかもしれません。
反対に、現在の支出をすべてそのまま入れると、必要資産が大きく見えすぎる場合もあります。
だからこそ、生活費をまとめて一つの数字にする前に、支出の中身を分けて確認します。
最低限守りたい生活。できれば残したい生活。状況に応じて調整できる支出。将来増える可能性がある支出。
この分け方ができると、FIREに必要なお金を、自分の暮らしに近い数字として考えやすくなります。
サイドFIREでは、資産だけで生活費の全額をまかなわなくてもよい
完全FIREでは、生活費の多くを資産からの収入や取り崩しでまかなう形を考えます。
一方、サイドFIREでは労働収入を一部残します。
月の生活費が25万円でも、月10万円を副業や仕事でまかなう前提なら、資産側に求める金額は月15万円分です。
25倍ルールで単純計算する限り、必要資産の目安はその分だけ下がります。
ただし、月10万円の収入を最初から強く当てにしすぎると不安が残ります。体調を崩すこともありますし、仕事がなくなる可能性もあります。家族や介護の事情によって、働ける時間が減ることも考えられます。
サイドFIREを考えるときは、「働き続ければ大丈夫」と考えるのではなく、資産でまかなう金額、労働でまかなう金額、どちらかが減ったときの余白を分けて確認したほうがよさそうです。
必要資産を小さく見積もりすぎないために確認したいこと
FIREの数字を計算していると、生活費を低めに置きたくなることがあります。
早く自由になりたい気持ちが強いほど、「この支出はなくても大丈夫」と考えたくなります。
ただ、必要資産を小さく見積もりすぎると、FIRE後の生活が苦しくなる可能性があります。
計算するときには、少なくとも次の点を確認しておきたいです。
- 税金や社会保険を別に見ているか
- 年金をどの程度前提にしているか
- 住宅費は持ち家か賃貸か
- 教育費や介護費が増える可能性を見ているか
- 医療費や家電の買い替えなど、一時的な支出を入れているか
- 相場が下落したときに取り崩し額を調整できるか
- サイドFIREの労働収入が途切れた場合に耐えられるか
FIREの計算は、きれいな数字を出すためにするものではありません。
自分がどのような生活なら続けられるのか。どのリスクまで受け入れられるのか。どこに余白を残しておきたいのか。
その条件を一つずつ確認するための計算だと、私は考えています。
次に見るのは、貯蓄率でFIREまでの距離がどう変わるか
必要資産の目安が分かったら、次に確認したいのは貯蓄率です。
この段階で見る貯蓄率は、節約の良し悪しを決めるためだけの数字ではありません。生活費を下げると、投資に回せる金額が増え、同時に将来必要な資産額も小さくなります。
必要資産が大きすぎると感じても、収入に対して貯蓄や投資に回せる割合が変われば、FIREまでの距離も変わります。
収入が同じという前提で生活費を下げると、投資に回せるお金が増えます。それだけでなく、25倍ルールで試算する必要資産も小さくなります。
FIREに必要なお金は、生活費によって変わります。
生活費と貯蓄率を一緒に見ることで、遠い目標に見えていたFIREも、何を変えると数字が動くのかを考えやすくなります。

